テクニカル分析はファンダメンタルズ分析に比べ、売買のタイミングや予想為替レートを探るのに有利。
その理由は為替レートを動かす要因が多岐にわたり、「なぜ今この価格なのか」がファンダメンタルズ分析では説明しづらいからだ。
株式であれば、株価収益率や株価純資産倍率といった指標があり、業界の平均値やその企業の資産規模、成長性などをチェックすることで、理論的な株価水準をはじき出せる。
しかし為替の場合は、きわめて多くの要素が影響するため、ファンダメンタルズ面だけを見て理論的なレートを算出するのは難しい。投資経験豊富な方なら分かえり易いと思うが、金利との相関関係は強いものの、通貨ペアの金利差が拡大したからといって、それがすぐに反映されるとはかぎらないからだ。
ファンダメンタルズ分析では、長期的には相場が動くというトレンドは予想できても、1日や1週間という短期の値動きまではわからない。もちろんきわめて大きな変化があったときは、それまでの値動きの流れと関係なく短時間で相場が急変することもあるが、そうした事は頻繁に起こるわけではない。
ファンダメンタルズ的には考慮すべき情報がほとんどないというときでも、絶えずレートは変化しており、ユーロ/円などの通貨では突如として1円程度動くこともよく見られる光景だ。
短期の場合はやはりテクニカル分析によって、
短期的な値動きの傾向をつかみ、取引のポイントを探ったうえで取引したほうが、成功確率が上昇するのではないだろうか。